利用者が急増しているInstagramやTikTokなどのSNSメディアを活用すれば、より広範囲かつグローバルな市場にリーチすることができます。
そのため、多くの企業はインフルエンサーマーケティングという新たな手法に注目。
この記事では、シンガポールにおけるインフルエンサーマーケティングの現状と重要性について詳しく解説していきます。
シンガポール進出を検討している企業/個人の方にとって、有益となる情報をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
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シンガポールではInstagramが人気のプラットフォーム
シンガポールで利用可能な様々なソーシャルプラットフォームの中でも、Instagramは特に注目すべき存在です。Googleトレンドによると、Instagramの人気はTwitterを上回り、現在シンガポールで2番目に利用されているソーシャルメディアとなっています。また、シンガポールはモバイルインターネット普及率が高く、企業がモバイルテクノロジーとアプリを活用した影響力のあるマーケティング戦略を立てることを後押ししています。
さらに、シンガポールの16〜24歳の若者世代のほぼ半数がオンライン上の情報を信頼しているという事実は、Instagramインフルエンサーマーケティングの有効性を高めています。Facebookによる買収後も継続的に改善が加えられ、ストーリー機能などの導入によりソーシャル共有やインフルエンサーマーケティングがより魅力的で個人的なものになりつつあります。企業はこうした双方向のやり取りを通じて、ターゲット層とのエンゲージメントを高められると期待できるでしょう。Instagramの将来性は高く、質の高いリーチを備えた非常に人気のあるインフルエンサーマーケティングプラットフォームになると予測されます。
知っておくべき重要な統計データ
以下は、シンガポールのインフルエンサーマーケティングに関する主要な統計情報をまとめたものです。
- アジア太平洋地域のアクティブなインターネット ユーザー数は12%増加
- シンガポールでは、インターネット利用者の63%がInstagramを使用
- 消費者の74%が購入の際にソーシャルネットワークを参考にしている
- シンガポール人の74%が定期的にソーシャルメディアを利用
- 16〜24歳のシンガポールの若者の40%が、公式サイトや新聞・TV広告よりもオンラインの口コミ情報を信頼
- インフルエンサーマーケティングの投資収益率は高く、1ドル投資ごとに平均6.85ドルの売上が見込める
- シンガポールのスマートフォンユーザーは420万人で普及率は86%。アジア太平洋地域で最高水準
- TwitterはInstagramに抜かれ、シンガポールで2番目に人気のSNSに
- Instagramの主要ユーザー層は16〜24歳の若者だが、55〜65歳の利用も増加中
インフルエンサーマーケティングが選ばれる理由
ブランドがインフルエンサーマーケティングを検討する際は、業界動向を把握し、キャンペーン戦略を練る必要があります。主に重要な3つのトレンドは以下の通りです。
トレンド1:質の高いコンテンツ重視
2016年は、インフルエンサーマーケティングの功罪両面が明らかになった一年でした。ブランド側の典型的な失敗例としては、インフルエンサーの乱用やブランドに合わないインフルエンサー起用などが挙げられます。しかし、最も避けるべき過ちは視聴者にとって無関係なコンテンツを投稿することです。
2017年は質の高いコンテンツ作りにより比重が置かれるでしょう。シンガポールのインフルエンサーが発信するコンテンツは、魅力的でインタラクティブであるだけでなく、斬新で自然、かつブランドとインフルエンサーにマッチしている必要があります。加えて、共有性が高く、幅広いネットワークにリーチできる行動喚起力のあるものでなければなりません。質の高いコンテンツ制作に多額の投資を行うブランドが他社に先んじることになるでしょう。
トレンド2:人間中心のアプローチ
多くのブランドやマーケターは、インフルエンサーマーケティングのバズワードに惑わされ、キャンペーンの理論的根拠を十分に考慮していません。今後は、各キャンペーンにおいてより人間的で視聴者重視の姿勢が求められます。
2017年のインフルエンサーマーケティングでは、消費者のニーズを満たし、製品・サービスの購入がもたらす生活の向上を伝える必要があります。多くのマーケターがオーディエンスの視点を疎かにしがちな中で、共感を得る先駆者となることがブランド価値向上につながるはずです。
トレンド3:シンガポール人のリスク回避志向の高まり
リスク回避的なシンガポールの消費者は、購買の意思決定においてインフルエンサーや口コミ情報への依存度を高めています。これはオンライン経由の売上拡大のチャンスと捉えるべきです。インフルエンサーマーケティングを通じて消費者の不安を取り除ければ、ブランドの投資対効果は確実に向上するでしょう。
以上より、インフルエンサーマーケティングは特にオンラインレビューを重視する若いシンガポール人へのアプローチに有効なプラットフォームだと言えます。こうした市場特性により、シンガポールではインフルエンサーマーケティングの効果が非常に高いのです。
シンガポールにおけるインフルエンサーマーケティングの有効性
シンガポールでは、インフルエンサーを活用したマーケティング戦略が非常に効果的です。その背景には、以下の3つの理由が挙げられます。
1. 芸能人の少なさ
シンガポールの人口は約350万人で、日本の約1/20程度しかありません。この人口比から推定すると、日本の芸能人が約15,000人いるのに対し、シンガポールの芸能人は約750人しかいないことになります。
また、シンガポールのテレビ番組はニュース中心で、バラエティ番組のように芸能人が活躍する機会が少ないのも特徴です。
2. インターネットの影響力の大きさ
以下の表は、シンガポールと日本のインターネット利用状況を比較したものです。
テレビ平均視聴時間 | SNS普及率 | インターネット平均利用時間 | SNS平均利用時間 | |
---|---|---|---|---|
シンガポール(約350万人) | 約2時間40分 | 約90% | 約7時間30分 | 約2時間30分 |
日本(約1億3000万人) | 約3時間10分 | 約80% | 約4時間30分 | 約0時間50分 |
この表から、シンガポールでは日本以上にインターネットやSNSが情報収集の手段として活用されていることがわかります。エンタメ業界が盛んでないこともあり、インフルエンサーの影響力が大きいと言えるでしょう。
3. 口コミが広まりやすい国民性
シンガポールの国土は東京23区よりもひとまわり小さく、約720km²しかありません。交通インフラが整備されているため、口コミが広まりやすい環境だと言えます。
また、シンガポール人は、コミュニケーションを好意的に行う傾向があります。消費者の約44%が、製品購入前に親しい人からのおすすめを参考にしているというデータもあります。
さらに、インフルエンサーは、インターネットやSNSを頻繁に利用する18歳〜24歳の年代に強い影響力を持っています。
この年代のインフルエンサーへの信頼度が高いため、商品やサービスの購入意欲を高められるでしょう。
以上のように、シンガポールでは芸能人が少なく、インターネットの影響力が大きいこと、そして口コミが広まりやすい国民性があることから、インフルエンサーマーケティングが非常に有効な手段となっています。
企業がシンガポールでマーケティング戦略を立てる際は、ぜひインフルエンサーの活用を検討してみてください。
シンガポールでのインフルエンサーマーケティングの始め方
インフルエンサーへの直接コンタクトかエージェンシー経由か
シンガポールでInstagramインフルエンサーとタッグを組んでマーケティングを展開するには、大きく2つの方法があります。ブランド自らインフルエンサーに直接アプローチするか、インフルエンサーマーケティング専門のエージェンシーに依頼するかです。
一見、インフルエンサーに直接連絡を取る方がローコストで手軽そうですが、シンガポールには数多くのインフルエンサーがおり、それぞれ得意分野が異なるため、うまくマッチングして効果的なキャンペーンを実施するのは難しいかもしれません。インフルエンサーマーケティングについて書かれた記事や電子書籍を参考にするのも良いでしょう。
一方、インフルエンサーマーケティングエージェンシーは、適切なインフルエンサーの選定や価格交渉、効果測定などで力を発揮します。
シンガポールの有力インフルエンサーマーケティングエージェンシー
KOL Markets Asiaは、ブランドがInstagram上でのデジタル広告キャンペーンをカスタマイズ・管理・実行・分析できるインフルエンサーマーケティング&レポートプラットフォームです。検索エンジンやソーシャルネットワークと同様に、一般のインフルエンサーと提携して宣伝を行えるようサポートします。
KOL Markets ASIAは、東南アジアの「マイクロインフルエンサー」専門マーケットプレースです。
小規模な予算で海外のインフルエンサーにアプローチできるので、
自社製品を海外にアピールしたい中小企業や、インバウンドを呼び込みたいカフェ・レストラン、ホテルに大好評!
コンセプトやターゲットユーザーに合わせてインフルエンサーのリストアップ/選定、マーケティング施策のサポートを行います。
海外インフルエンサーを活用したSNSマーケティングを効率的に行いたい方は、ぜひお気軽にお問合せください。
KOL Markets Asiaでは、主に以下の4つのサービスを提供しています。
ターゲティング
顧客プロファイルやカテゴリーを設定し、目標エンゲージメント単価を提示します。
インフルエンサー発掘
独自のマッチングアルゴリズムにより、ブランドに合ったカテゴリー特化型インフルエンサーを特定し、キャンペーンを依頼します。
コンテンツ拡散
インフルエンサーを動員して、ターゲット層を引きつけブランド認知を高める最適化された視覚的コンテンツを制作・拡散します。
効果測定
ダッシュボードでインフルエンサーマーケティングのパフォーマンスをモニタリングし、投資対効果を算出。成果に応じた支払いが可能です。
シンガポールのトップYouTuberとインスタグラマー
シンガポールのトップYouTuber (YouTubeインフルエンサー) とそのチャンネル
- JianHao Tan (JianHao Tan)
- ClickNetwork (ClickNetwork)
- Wah!Banana (Wah!Banana)
- RyanSylvia (RyanSylvia)
- TreePotatoes (TreePotatoes)
- Naomi Neo (NaomiNeo)
- Dee Kosh (DeeKosh)
- Xiaxue (Xiaxue)
- cheokboardstudios (cheokboardstudios)
- TheSmartLocal (TheSmartLocal)
- Eden Ang (EdenAng)
- Fredy Kosman (FredyKosman)
シンガポールのトップインスタグラマー (インスタグラムインフルエンサー)
- Xiaxue (xiaxue)
- Brad Lau (ladyironchef)
- Dominic (dotzsoh)
- Naomi Neo (naomineo_)
- QiuTing (bongqiuqiu)
- JianHao Tan (JianHaoTan)
- Melissa Celestine Koh (melissackoh)
- Katherina-Olivia Lacey (katherinaolivia)
- Andrea Chong (dreachong)
- Sylvia Chan (sylsylnoc)
- Isabel (prettyfrowns)
- Saffron Sharpe (saffronsharpe)
シンガポールにおけるインフルエンサーマーケティングの成功事例
シンガポールでは、インフルエンサーを活用したマーケティング戦略が盛んに行われています。
ここでは、その成功事例を3つご紹介します。
1. ニュージーランド観光局の観光再開キャンペーン
2022年3月16日、シンガポールからニュージーランドへの渡航が5月から解禁されると発表されました。
当時、シンガポールではすでにヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、アジアへの旅行が可能な状況で、ニュージーランド観光局は、他国との差別化を図り、シンガポールからの観光客を呼び込むために、「#NZMemoriesキャンペーン」をSNS上で展開しました。
このキャンペーンでは、ニュージーランド旅行の思い出と、なぜニュージーランドに行きたいのかを投稿すると応募でき、当選者にはニュージーランド行きの航空券がプレゼントされました。
拡散力を高めるために、シンガポールで人気のライフスタイルインフルエンサー数名が起用され、彼女/彼らたちによるニュージーランドの思い出や訪問したい理由に関する投稿が実施されました。
募集開始から一ヶ月あまりの時点で、Instagram上での応募総数は3,000件を超え、インフルエンサーによる投稿も大きな反響に。
広告色が薄く、自身の体験を投稿してもらう内容だったため、フォロワーに受け入れられやすかったことも、成功のポイントと言えるでしょう。
このキャンペーンで起用された主なインフルエンサーとしては、@heyrozzと@hotcheekylaceが挙げられます。
@heyrozzは、元ラジオDJでYouTubeチャンネル「Clicknetwork」のパーソナリティを務める、グルメ通で旅好きなハイエンドなライフスタイルインフルエンサー。
@hotcheekylaceは、シンガポール最大のライフスタイルメディア「The Smart Local」のタレントとして人気を博し、現在はタレント事務所に所属し、バラエティやドラマでも活躍中です。
2. シンガポール航空グループの新商品発売キャンペーン
シンガポール航空グループが運営するECサイト「Krisshop」では、有名なウイスキーブランドや日本の酒造とのコラボ商品を発売。これに伴い、男性向けのライフスタイルや飲食関連のインフルエンサー数名を起用したキャンペーンが展開されました。
インフルエンサーたちは、「Krisshop」限定のオリジナル商品を「@krisshop」「#KrisShop」「#BatikLabelbyKrisShop」のタグを付けて投稿。起用された方々は皆、高品質な写真を投稿することで知られており、新商品の発売だけでなく、シンガポール航空や「Krisshop」のブランディングにも相乗効果をもたらしました。
キャンペーンに起用されたインフルエンサーの1人である@lennardyは、シェフでもあるグルメ業界の著名人。商品紹介だけでなく、オリジナルのレシピ動画を作成し、お酒とのペアリングも提案しました。
3. 日本ブランド「OWNDAYS」のシンガポールインフルエンサー起用
日本のメガネブランド「OWNDAYS」は、2013年にシンガポール1号店をオープンし、現在は32店舗を展開しています。この急速な事業拡大は、シンガポール向けに戦略的に実施されたマーケティングの成果と言えるでしょう。
特に効果が大きかったのが、シンガポールの美容やライフスタイル分野で活躍する人気インフルエンサーをアンバサダーに起用するキャンペーン。
アンバサダーを務めるインフルエンサーとプロモーション動画を制作し、SNSやショッピングモールの屋外広告などで活用されました。
キャンペーンで起用されたインフルエンサーの1人、Xin Linは、シンガポールを代表するビューティー・ライフスタイル分野の人気者。
InstagramのプロフィールにもOWNDAYSのアンバサダーであることが明記されています。
コンテンツタイプの選び方
キャンペーン開始前にコンテンツタイプを計画
ブランドがコンテンツを制作しインフルエンサーがそれを拡散するブランド主導型、ブランドがガイドラインを示しインフルエンサーがオリジナルコンテンツを作るコラボレーション型、インフルエンサーの創造性を活かしたインフルエンサー主導型の3パターンがあります。
ブランド主導型は管理しやすい反面、インパクトは限定的。コラボレーション型は程よく影響力を発揮できるが、リスクは中程度。インフルエンサー主導型は最大の効果が見込めますが、慎重なリスク管理が欠かせません。
インフルエンサーへのインセンティブの決め方
キャンペーン前にインセンティブをプランニング
インフルエンサーへの報酬を検討する際の主なポイントは以下の4つです。
- 排他性:キャンペーン参加への動機付けとして、起用したいインフルエンサーだけに特典を用意する。
- インフルエンサータイプ:メガ/マクロインフルエンサーは報酬を要求するが、マイクロインフルエンサーは金銭以外の対価も検討する。
- ブランド親和性:インフルエンサーとブランドの価値観が合致している関係性が理想的。ブランドへの情熱があるインフルエンサーを起用し、ブランディングに役立つ特典を提供するのが効果的。
- 業務量:ブランドコンテンツの制作・共有にインフルエンサーの手間がかかるほど、高めのインセンティブ設定が必要。
報酬の種類
金銭報酬
メガ/マクロインフルエンサーへの支払いが基本だが、マイクロインフルエンサーにはVIP待遇やブランド限定特典など金銭以外の対価も有効。
VIP特典
マイクロインフルエンサー起用の際は特別体験の提供が人気。割引、ギフト券、限定品、無料トライアルなどの形を取り、ブランドへの愛着が条件。
表彰
マイクロインフルエンサーは、金銭以外の報酬として表彰を喜んで受け取ることがあります。自社サイトなどのオウンドメディアでコンテンツを紹介したり、SNSで取り上げて注目を集めたりする方法が考えられます。
人気のインセンティブアイデア
- 限定イベントへの招待
- 先行アクセス権の付与
- 割引クーポンの提供
- 無料トライアルの実施
- コンテストへの参加権
- ギフトカードのプレゼント
- 特別な体験の提供
- 限定商品サンプルの贈呈
- 優先的なサービス提供
まとめ
シンガポールにおけるインフルエンサーマーケティングは、特にInstagramを中心に大きな可能性を秘めています。質の高いコンテンツ、人間味あふれるアプローチ、リスク回避志向の高まりなど最新トレンドを踏まえ、適切なインフルエンサータイプやインセンティブを選択することが成功の鍵を握ります。
直接交渉か専門エージェンシー経由かのアプローチ方法、YouTubeやインスタグラムなどプラットフォーム別の有力インフルエンサーのリストアップ、ブランド主導かインフルエンサー主導かのコンテンツ制作方針など、戦略的な準備を怠らずに取り組みましょう。金銭的報酬だけでなく、VIP特典や表彰など多様なインセンティブの活用も検討に値します。
デジタルシフトが加速するポストコロナ時代に向けて、効果の高いインフルエンサーマーケティングはますます重要性を増すでしょう。トレンドを的確に捉え、自社ブランドに合ったインフルエンサーを発掘・起用し、Win-Winの関係を築くことが求められます。本記事がシンガポールでのインフルエンサーマーケティング推進の一助となれば幸いです。
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